40代痩せ型女性の高コレステロール原因が判明!「甲状腺ホルモンが怪しい」で検査した体験記

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【参考図書、HPリンク一覧】

『甲状腺の病気 バセドウ病・橋本病・甲状腺腫ほか』著者:伊藤公二  主婦の友社
『症例解説でよくわかる 甲状腺の病気』著者:山内泰介  現代書林
『女性ホルモンの教科書』著者:黒住紗織・佐田節子  日系BP社
『「ちょいメタ」でも大丈夫 メタボ健診で「異常」といわれた人へ』著者:大櫛洋一  PHP研究所
『メタボの暴走 「強制」健診の、あとに地獄のクスリ漬け』著書:船瀬俊介  花伝社
『新渡戸文化短期大学』https://www.nitobebunka.jp/
『公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット』https://www.nitobebunka.jp/
『公益財団法人日本食肉総合センター』http://www.jmi.or.jp/
『MSDマニュアルプロフェッショナル版』https://www.msdmanuals.com/
『JAえひめフレッシュフーズ』http://fresh-ranran.jp/
『たまごのソムリエ 小林ゴールドエッグ』http://www.cgegg.co.jp/
『同友会グループ 同友会メディカルニュース』http://www.do-yukai.com/

高コレステロールの40代女性にとって甲状腺ホルモンが怪しい理由

・食事のバランスも悪くない
・こまめに歩いたり階段を使ったりと、適度に運動している
・肥満どころか、むしろ痩せている

それなのに(特にLDL)コレステロールだけが高い場合、それは原因が2つ考えられます。

  1. 「甲状腺ホルモン」が原因かもしれません。なぜなら、甲状腺ホルモンが足りなくなると血液中のコレステロール値が増えることがあるからです。
  2. そもそもコレステロール基準値の設定が低すぎるために数値上「脂質異常症」にくくられてしまうことが原因かもしれません。

健康診断のたびにコレステロール値の欄には「H」の文字とともに「動物性脂肪を減らして食事のバランスを良くしましょう。また適度な運動を心がけて生活習慣を改善するように努めましょう」のコメント。

ずっと気をつけているにも関わらず、コレステロールがなかなか下がらずに「むしろ原因が分かるなら誰か教えて!」と、自分も今までそう思っていました。

そして、あるとき会社の産業医に「これだけ痩せてる人がコレステロールだけ高いなら、甲状腺ホルモンが怪しいかもしれないね」と言われ検査したら真犯人が分かりました!

10年近くハッキリ分からなかったコレステロールだけが高い原因・・・

それが「甲状腺ホルモン」だったのです!

 

理由①甲状腺ホルモンが足りなくなると血液中のコレステロールが増えることがあるため

 

そもそも、なぜ甲状腺ホルモンが足りなくなるとコレステロールが増えるんですか?

 

甲状腺ホルモンには「肝臓のコレステロール受容体に働きかけて血液中のコレステロール値や中性脂肪を下げる」働きがあります。

 

つまり、甲状腺ホルモンが足りなくなるとこの働きが鈍ってコレステロール値が上がってしまうんです。

甲状腺ホルモン・・・血液を通して体のすみずみに送られて全身の臓器や細胞を活発にして新陳代謝を促進する。

 

ちなみに、コレステロール値を下げる以外にはこのような働きもあるんですよ。

  • 消化管からの糖の吸収を促して血糖値を上げる
  • 心臓を刺激して心拍数を上げる
  • 骨の発育を促す
 

このことから、血液中の甲状腺ホルモンが一定の量になっていないと体のあちこちで不具合が出てくるんです。

 

①甲状腺ホルモンが全身に与える影響について

甲状腺ホルモンがいつもちょうど良い適度な量に作られるように調整するのは「脳の視床下部」と「下垂体」の2つです。

 

特に、下垂体の障害で甲状腺ホルモンのバランスが崩れた時は全身のホルモン状態に注意が必要です。

甲状腺機能上昇と低下イメージ図を手書きで説明した画像

※筆者手による手書きイラスト

※筆者手書き(ペイント画面使用)のため、多少の絵心の有無はご勘弁ください(^^;)

 

全身の色々な場所で調子が悪くなってしまうので、加齢による原因や他の病気と間違われやすいのです。

 

また、診察を受けても甲状腺の異常が疑われず精密検査に至らない、甲状腺の病気は進行が遅いので一回の検査だけでは診断がつかないこともあります。

 

それじゃ、甲状腺の病気だったとしても発見が遅れて大変なことになりそうですね!

 

ですが、甲状腺の病気はすぐさま命に関わるという訳ではありません。

 

薬などで治療すれば普通に生活できるようになりますし、甲状腺に腫れやしこりなどの自覚症状があったとしても治療が不要なケースもあります

最近では甲状腺関する病気もテレビなどで取り上げられることが多くなったので、患者数が増えた病気と思われるかもしれません。

ですが、どちらかというと以前より発見率が高くなったこと・甲状腺に関する認識が強まってきて甲状腺に詳しい医師が増えてきたとも言えるでしょう。

②甲状腺ホルモンの量によってまちがえられやすい病気

甲状腺ホルモンの量が多すぎるか少なすぎるかにもよりますが、どちらにしても他の病気と症状が似ているので簡単にまとめてみます。

【甲状腺ホルモンの量が多すぎるとき】

症状 似ている病気 疑わしい甲状腺の病気
のぼせる・汗をかきやすくなる 更年期障害 バセドウ病
イライラしやすい 躁うつ病 バセドウ病
動悸・脈が速くなる 心臓病 バセドウ病
最高血圧が高くなる 高血圧症 バセドウ病
月経不順(量が減る) 不妊症 バセドウ病

【甲状腺ホルモンの量が少なすぎるとき】

症状 似ている病気 疑わしい甲状腺の病気
太りやすくなる 更年期障害 甲状腺機能低下症
気持ちがふさぐ うつ病 甲状腺機能低下症
手足がしびれる 末梢神経炎 甲状腺機能低下症
体がむくむ 腎臓病 甲状腺機能低下症
月経不順(一時的に量が増える) 更年期障害 甲状腺機能低下症
 

特にコレステロールが高くなることと関係があるのは、甲状腺ホルモンが少ない時の方です。
その理由はこうです。

【甲状腺ホルモンが少ないときにコレステロールが高くなる理由】

甲状腺ホルモン不足が続くと他の臓器に影響が出てくる
→心臓の働きが悪くなったり肝臓の機能が落ちてくる
→血液中のコレステロール濃度が上がる

 

甲状腺機能が低下すると「太りやすくなる」とありますが、私はむしろ「痩せてる」って言われる方なんです。

 

私のような場合、コレステロールが高いのと甲状腺ホルモンは関係なくて別の原因があるんでしょうか?

 

ここでいう「太りやすくなる」は2種類あります。

  1. 水分が溜まるため、むくんでくる
    新陳代謝が悪くなることで、体内の水分が汗となって出ていかずに体内に溜まる。
    食べないのに体重は増えるが、脂肪がついたのではなく水分が原因である。
  2. 便秘になるため
    甲状腺ホルモンは腸の蠕動運動を促すので甲状腺ホルモンが不足すると腸の働きが鈍くなる。
 

ちなみに、機能亢進型のバセドウ病では下痢気味になります。
消化管の働きが活発になるので、軟便になりやすいためです。

 

なるほど。
ただお肉がついて太ったんじゃなくて水分が溜まっていた可能性があったんですね!

 

40歳過ぎてから太りやすくなったと感じた人は、「あ~お肉じゃなくて良かった♪」なんて安心しちゃいけませんよ(苦笑)

 

 

③甲状腺ホルモンと女性ホルモンのつながり

 

「甲状腺ホルモンは他の病気と間違えられやすい」と言いましたが、「甲状腺機能低下症」と「更年期障害」は特に症状が似ています。

 

生理不順・気力の低下って、40代や50代に多く発症する症状などがまさに更年期障害と思われるモノですね。

【筆者体験談】

自分も長年、コレステロールだけ(特にLDL)がずっと高いままでした。

  • 「脂質」の数値が高ければ、美味しそうなスイーツを諦める
  • デパートなどで地下から上の階(8階とかでも)に移動するときは、荷物が重くなければもっぱら階段を使う

など、日常的にコレステロールを下げるために出来そうなことはやってきました。
ストレスや過労(残業ではなく、強制的なサービスでのお付き合い居残り)なども人並み(?)にありましたが、3年くらい前にストレスMAXで体重が一気に7kg落ちました。
(身長165cmに対して体重50kg→43kg)

ちなみに、当時はこのような状態でした。

体の状態 症状
疲れやすい 筋力低下
生理不順 半年以上生理が来なくなった
免疫力の低下 月に1度は風邪を引いて2~3日ダウン
食欲不振 朝食はなし・昼食もパン1個で十分

疲れやすい・生理不順は、甲状腺ホルモンが多すぎても少なくても見られる現象ですが、自分の場合は疲れやすいのは筋力低下の方でした。
※甲状腺ホルモンが多すぎる時の「疲れやすい」は、活動的すぎて体への負担が増えた状態だからです。

それでも、コレステロール(LDL)だけは高いままだったので当時は「何でコレステロールだけ元気なの?!」と不思議で仕方なかったです。

ですが、会社の産業医と面談をしていて「甲状腺を疑う」きっかけが生まれました。

私:「コレステロール(LDL)だけ全然下がらないんですが、ストレスとか生理不順とかと関係あるんでしょうか?食事内容も気を使っているつもりだし、電車通勤で家から最寄り駅まで片道25分くらい歩いているので運動不足ではないと思うんですが・・・」

先生:「これだけ痩せてる人がコレステロールだけ高いってことは、もしかしたら甲状腺ホルモンが怪しいかもしれないね。近々婦人科に行く予定があるんだったら、その時に検査してもらったら?採血するだけだから」

初めて「甲状腺」という思いも寄らぬ言葉をいただいたので、早速婦人科で検査してもらいました。

そしたら、甲状腺ホルモンが低め&女性ホルモンは相当低めと判明しました。
(甲状腺機能を検査する時は、関連性のある女性ホルモン値も一緒に調べることが多いです)

検査項目 ホルモン 結果 判定 基準値
TSH 甲状腺 0.46 L 0.50~5.00
FT3 甲状腺 2.0 L 2.1~4.2
FT4 甲状腺 1.1   0.9~1.7
LH 下垂体ホルモン 0.10未満   10以下
FSH 下垂体ホルモン 2.10   卵胞期(基礎値)
3.5~12.5
プロゲステロン 女性ホルモン 0.1   卵胞期
0.2~1.5
エストラジオール 女性ホルモン 5未満 L 卵胞期
25~195
Dダイマー 血栓症 2.2 H 1.0以下

※血液中で血栓が出来やすいかどうかを調べるDダイマーの数値が高かったので、女性ホルモン剤の薬は(副作用があるため)飲まずに様子見となりました。

今までずっと「これだけ食事や運動に気を使っていてるし、中性脂肪も少なくて太ってもいないし、何でコレステロールだけ高いままなの?!」と悩んでいましたが、ホルモン低値という原因にたどり着くことができました。

施設やその時の検査内容にもよりますが、だいたい2週間くらいで結果が分かります。
思い当たる症状がある人は、ぜひ一度甲状腺機能を検査してみることをおすすめします。

甲状腺機能検査とは?

 

甲状腺機能検査とは、甲状腺がきちんと働いているか(甲状腺ホルモンを必要なだけ合成・分泌しているか)を見る検査です。

 

FT3・FT4の濃度とTSHの量のバランスでどのような状態かが分かります。

TSH(甲状腺刺激ホルモン)の働きを説明したイラストの画像

※イラスト引用元『甲状腺の病気 バセドウ病・橋本病・甲状腺腫ほか』著者:伊藤公一(青文字は筆者加筆)

例1)FT3とFT4が少ないときは、下垂体はTSHの量を増やして甲状腺ホルモンの分泌を促す
FT3 ↓↓ 量が少ない状態
FT4 ↓↓
TSH 「よし、FT3とFT4を増やそう!」
例2)FT3とFT4が多すぎれば、下垂体はTSHの量を減らして甲状腺ホルモンの分泌を抑える
FT3 ↑↑ 量が多すぎる状態
FT4 ↑↑
TSH 「ちょっとFT3とFT4を減らそう」
 

また、甲状腺機能低下には2種類あります。

潜在性の甲状腺機能低下
FT3 基準値内
FT4
TSH 少し高め

機能低下は始まっているが、TSHが頑張って甲状腺ホルモンの分泌を促しているのでFT3とFT4が基準値内にある

顕在性の甲状腺機能低下
FT3 正常に分泌されず量が少ない状態
FT4
TSH ↑↑↑ はるかに高い

甲状腺の機能が弱まっているため、TSHが頑張って強くFT3とFT4の分泌を促しても正常に分泌されない

 

甲状腺機能低下の病気で「橋本病」という病気がありますが、甲状腺ホルモンの状態が正常で体に支障がなければムリに治療しなくても良い場合もあります。

 

甲状腺の病気は、完全に治癒しなくても治療すれば普段通りの生活が出来るようになるモノが多いので、もし甲状腺の病気になっても焦らず治療に取り組んでいきましょう!

 

理由②コレステロールの基準値の設定が低すぎて健康な人でも脂質異常の数値になってしまうため

国で実施している健康診断での「LDLコレステロール 119以下」は男女関係なく一律の数値です。

そもそも、このLDLコレステロールの基準値自体が低すぎるので中高年の女性では「半数近く」が脂質異常症の判定に引っかかってしまうのです!

現在(2019年5月時点)の健康診断でのコレステロール基準値はこのようになっています。

検査項目 基準値
LDLコレステロール 119以下
HDLコレステロール 40以上

2018年に会社で受診した健康診断では、総コレステロールもあったのであわせて載せておきます。

検査項目 基準値
LDLコレステロール 70~139
HDLコレステロール 40~90
総コレステロール 150~219

男女一律にしても、LDLコレステロールの基準値の上限が20も下がっていることが判明しました。

国際的な基準範囲は、40代前半女性の場合57~157mg/dL(直接法)です。
この範囲内なら生活習慣を少し改善すれば目標範囲(90~124 mg/dL)に戻るとされています。
※目標範囲・・・正常な値の人の50%をカバーする最適な数値

国際的な基準範囲は、男女・年齢別にそれぞれ設定されています。
同じ40代男性と比較して見てみましょう。

年齢 目標範囲 基準範囲
40~44歳 男性 103~143 65~181
40~44歳 女性 90~124 57~157

また、女性の45歳以上のそれぞれの数値も併せて見ていきましょう。

年齢 目標範囲 基準範囲
45~49 98~135 62~171
50~54 109~148 72~186
55~59 117~155 80~192
60~64 118~156 82~192
65~69 117~155 81~191
70~74 114~155 76~194
75~79 113~156 74~194

引用元『「ちょいメタ」でも大丈夫』著書:大櫛陽一

コレステロールは、加齢による免疫力低下を補うために段々増えていきます。

特に女性の場合は、閉経などで女性ホルモンが減少するため男性よりもコレステロールが多いのです。

 

一覧表から見ても、男女年齢関係なく「119以下」に基準値を設定すること自体ムリがあると言えますね。

 

これでは、脂質異常症の判定で引っかかる人が必要以上に多いのは当然といえば当然です。

 

「ムリにさげなくて良い」意見もたくさんある!

「中高年女性ではLDLコレステロールは120mg/dL以上が最適値」
『「ちょいメタ」でも大丈夫』の著者、大櫛陽一先生(東海大学名誉教授・大櫛医学情報研究所所長)も著書の中でこう書いています。

また、医学・健康・地球環境問題関連で鋭い視点で切り込むジャーナリスト・船瀬俊介先生も『メタボの暴走』の著書で「血中コレステロール(総コレステロール)は240~280mg/dLは健康・長寿の値」と書いています。

どちらの著書も、メタボ検診のあり方やそれぞれの数値に対しての国民の捉え方などをとても分かりやすく、かつ明快な口調で書いてあります。
ぜひ、一度読んでみてください。

「ちょいメタ」でも大丈夫 メタボ健診で「異常」といわれた人へ 著者:大櫛陽一

 
 

また、日本人間ドッグ学会の調査で、このようなデータがあります。

対象:40~75歳の閉経後の女性で血清コレステロール値が220~259mg/dl
期間:5年間経過観察
参加人数:4000人
最終人数:1065人(期間中にコレステロール値が260mg/dLを超えた人・人間ドッグを受診しなくなった人は除外)

  Aグループ Bグループ
コレステロール値 220~239mg/dL 240~259 mg/dL
心筋梗塞、狭心症、心臓死など 0 1

この結果、「コレステロール値が少し高くても、高血圧、糖尿病などの危険因子がなければ心筋梗塞、脳梗塞の発症率はそんなに高くない」という見解を示しました。
※引用元:同友会グループ公式HP 2011年7月号より

ムリに下げなくても良い理由①LDLコレステロールが不足すると免疫力が低下して、ガンや感染症にかかりやすくなってしまうため

そもそもコレステロールに善玉・悪玉の区別はありません。

それぞれの働きを確認してみましょう。

LDLコレステロール 血管の炎症を修復する
細胞膜・神経細胞・ホルモンの材料となり体に不可欠
HDLコレステロール 古い細胞膜などを回収(スクラップ)する
肝臓に取り込まれ、体細胞からのリサイクル原料となる
 

まず、HDLコレステロールが原料となってリサイクルされます。
そしてLDLコレステロールは肝臓で80%・食事から20%の割合で合成されて体内へ送り出されます。

肝臓
(80%)
食事
(20%)
 

もし食事でコレステロールの摂取量が増えた場合はどうなるんですか?

 

その時は、肝臓での合成が減って調整してくれるんですよ。
一時的にコレステロール値は上がりますが、数ヶ月くらいで元に戻ります。

食事でコレステロール摂取が増えると、このように調整してくれる

肝臓
(70%)
食事
(30%)
 

体細胞のリサイクルは、消化器の粘膜では約1週間で入れ替わります。
LDLコレステロールはムリに減らすと、かえって他の病気を引き起こす可能性があるんですよ!

LDLコレステロールが不足
→細胞膜などの材料不足・組織の生まれ替わりが不十分となり免疫力が低下
→ガンや呼吸器系の感染症(肺炎など)にかかりやすくなってしまう

 

それに、日本人の死亡原因のトップはガンなんです。

順位 死亡原因 割合
1位 ガン(悪性新生物) 29%
2位 心疾患(心臓) 15%
3位 肺血管疾患 15%
4位 肺炎 9%
5位 老衰 6%

引用元:厚生労働省「平成25年人口動態統計 人口10万人当たりの割合」

 

また、心筋梗塞の真犯人は「血管の炎症が続く状態」であってコレステロールそのものではないのです。

【LDLコレステロールは実はここがスゴイ】

LDLコレステロールは、血管に炎症を抑える働きがあります。
炎症部分に駆けつけて「修復作業」にあたってくれているのです。
この炎症がずっと続くと、繰り返し修復作業が行われた部分がかさぶたのように盛り上がってきます。

この塊(プラーク)が大きくなると、心筋梗塞や脳梗塞の危険が高まります。
また、このプラークが破裂したりすると細い血管が詰まってしまったりします。

 

LDLコレステロールが悪者扱いされていますが、血管の炎症を抑えるという本来の業務をこなしてくれているんですね!

 

むしろ心筋梗塞などの本当の原因である「血管の炎症」、これらを引き起こすのは生活習慣によるモノが多いのです。

高コレステロールに限らず、結局のところ日頃からこれらの生活習慣を心がけていくのが大切だということでしょう。

  • 喫煙
  • 高血糖
  • 糖尿病
  • 極度の肥満
  • ストレス

このほかに、遺伝的体質もありますが割合は少ないです。

ムリに下げなくても良い理由②コレステロール低下薬の副作用にはこんな恐ろしいモノもある!

コレステロール低下薬の副作用として、甲状腺機能関連ではこのようなモノがあります。

慎重に投与する必要がある患者 副作用
甲腺機能低下症の患者、遺伝的に筋ジストロフィーや家族にその病歴のある患者など 横紋筋融解症があらわれやすい

※横紋筋融解症・・・重大な副作用で、骨格筋細胞の壊死、融解により筋細胞成分が血液中に流出した状態

筋肉が溶けたようになってしまう恐ろしい病気が副作用として挙げられているんです。
ですが、コレステロール低下薬を処方される時に副作用についてここまでの説明はないのが現状です。

 

また、肝機能障害も副作用にあります。

薬を飲む
→コレステロール下がる&肝機能も下がる
→免疫力が低下
→ガンや感染症にかかりやすくなる

 

薬で治すはずが、かえって悪化させてしまう可能性があるのです!

【筆者体験談~薬の注意書き~】

筆者は何日か喉のガラガラ(イガイガ)が続いたので医者に行き薬を処方してもらいました。

処方されたのは4種類で、その中に熱を下げたり痛みを和らげる作用のある「カロナール錠300」がありました。
(一般名はアセトアミノフェン錠300mg)
注意書きがやたら長かったので、念のため読んでみたら以下のように書いてありました。

飲酒の習慣のある方は、肝臓の病気を起こすことがありますので、この薬を飲んでいる間はお酒を飲まないでください。」
「この薬を服用中に、市販のかぜ薬や解熱剤(座薬を含む)などを使用するときは、アセトアミノフェンが含まれていないか確認し、含まれているときは使用しないでください」

日頃お酒を飲む(と言っても日本酒なら1合弱ですが)自分は、「肝臓の病気を起こす」可能性があるということで結局1度飲んだけで止めました(笑)

結果的に薬よりも、お酒を選んでしまったワケですが、もし読んでいなかったら薬もお酒も同時摂取していたかもしれません。

かぜ薬にいたっては、「飲む時は自分で確認してね」ということになりますね。

 

鶏卵(卵)は実は優れモノだった?!

コレステロールが高いと必ずといって良いほどやり玉に挙げられてしまうのが鶏卵(以下、卵)ですね。

ですが、卵には「体内の炎症を抑える働きがある」のです!
卵黄・卵白ともにそれぞれご説明しましょう。

卵黄

ルテイン(緑黄色野菜などに含まれる黄色の色素)が含まれていて、抗酸化作用があり青色光(ブルーライト)から目の粘膜を保護する役目もある。

青色光(ブルーライト) 目の角膜や水晶体で吸収されず網膜に達することで視細胞を傷つける。
急性角膜障害や加齢黄斑変性(視力低下を引き起こす)の原因になる。

特にコレステロールが高いので控えるべき食品No1の卵黄・・・。
目に良いとは、正直驚きました。

卵白

リゾチームという酵素を含み、溶菌作用(細菌が細胞壁を崩壊させる時に死骸を残さずに溶かす作用)がある。
綺麗サッパリと溶けて無くなってくれるイメージですね。

コレステロールが心筋梗塞などの真犯人ではないので、完全栄養食と言われる卵をムリに控える必要はないのです。
(もちろん、卵アレルギーの人や食べ過ぎは別ですが)

まとめ

40代痩せ型(女性)でコレステロール値が高い原因と思われる2つの理由について説明いたしました。

  1. 更年期(プレ更年期も含めて)でもなく、生活習慣が悪いわけでもないコレステロールを下げる薬は必要ありません。
    むしろ、甲状腺ホルモン(それに関連する女性ホルモン)の調子を疑ってみましょう。LDLコレステロールが高めな本当の原因が見つかる事も!
  2. そもそもコレステロールの基準値の設定が低いので、薬でムリに基準値に下げる必要はないコレステロールは低すぎてもいけません。
    免疫力低下の方がかえって病気にかかりやすくなってしまいます。

また、薬を使うと副作用による悪影響が心配です。
特に甲状腺ホルモン薬に影響を与える恐れがあるので、薬を処方される場合は気になる症状を細かく伝えておきましょう。

最終的には、自分の身は自分で守る心がまえが必要ですね!

 

 

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